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痛風について

痛風は多くは足の栂指に発作性の関節炎を起こす代謝性疾患です。
たんぱく質の代謝過程でできる尿酸を分解してアンモニアとして尿に排池する酵素に先天性に欠陥がある人は比較的若いころに発症し、腎臓の機能に障害があるため尿酸が体内にたまって痛風になる人は高齢者に多い疾患です。いづれもほとんどが男性です。
治療はかなり単純明快で体内の尿酸値を正常に保つように、尿酸排泄剤尿酸生成阻害剤を用いてコントロールすること、発作時には消炎鎮痛剤を使って痛みを抑えること、関節炎が起きてしまったときはステロイドの関節内注射で早期に発作を抑えることができます。

尿酸のもとになるプリン体を多く含む食品をなるべく避けること。暴飲暴食激しい運動ストレスなども発作の引き金になるので注意しましょう。

痛風発作時以外にはまったく自覚症状がありませんが、体内には刻一刻と尿酸が蓄積されています。これは関節のみならず、心臓・血管・腎臓など重要な組織に沈着し、高尿酸血症は平均寿命を縮めることもわかっています。

変形性関節症について

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特に膝関節に多い、所謂加齢による関節炎です。
8:2 の割合で女性に多く水がたまったり関節の内側に歩行時痛があり、正座や階段の昇降にいたみがあります。進行すれば O脚変形を生じます。

治療法は水がたまったり痛みがひどい時はステロイドの関節内注射を行いますが、慢性時にはヒアルロン駿の注射が一般的です(栄養補助食品のヒアルロン酸は効果がないと判断されています)。変形予防のための装具療法筋力増強訓練マイクロウエーブレーザーなどによる温熱療法も大切な治療手段です。

変形性せきつい症について

イメージ画像加齢による頚や腰の痛みを生じる病気です。多くは椎間板の変性が原因で、脊椎の関節のずれや変性、神経の圧迫による神経痛、筋力の低下による筋肉痛、腰や背中の変形による内臓の圧迫などが重なり合って痛みやこわばり疲れやすさ、歩行障害などをきたします。

痛みに対して薬やトリガ一ポイント注射神経ブロック注射温熱療法干渉波レーザー低周波などの理学療法を行いますが、何といっても運動療法により体力の低下を予防・回復が最も大切だと考えられ、寝たきり予防、転倒防止を含めた体力向上運動療法を行っています。

脊椎管狭窄症について

イメージ画像背骨の神経の通り道は頚から腰まで背骨の後ろ側を貫通しており、そこから手足に伸びる神経の出口の通り道も含めて脊椎管と呼ばれ、骨の変形や靭帯の骨化・椎間板の変性などにより圧迫され狭くなって神経の症状、痛み、しびれ、筋力低下などを生じます。なかでも間欠は行といって100メートル歩くと足がだるく立ち止まる、 2〜3分休めばすぐ歩けるがまた100メートルすると休む、を繰り返す状態が特徴で、この際腰をかがめるだけで痛みが取れます。
進行すると背を伸ばした状態で立っているだけでも足がしびれ、かがむと痛みが取れる場合もあります。

腰から足に通じる血管の動脈硬化による狭窄によっても似たような症状がおこりますので、鑑別がたいせつです。
大部分の患者さんはや理学療法によって手術を受けずに済みますので、ご相談ください。なお手術が必要になった場合でも、下関市立中央病院とつねにカンファレンスを行って病診連携をおこなっています。

骨そしょう症について

イメージ画像50歳以上のおもに女性に起こる骨のカルシウム不足状態です。 60歳を過ぎると女性の平均値でも要注意状態ですし、 70歳を過ぎると治療が必要な女性が50%をこえます。わずかな外力により骨折しやすくなり、一度骨折を経験すると再び骨折する確率が高くなります。手首と背骨の骨折が多いですが、股関節の骨折は必ず手術を必要とし、寝たきりの原因になりかねません。

骨塩量を測定し、骨代謝マーカーの測定により最適な薬を選択し、定期検査により効果を確かめていく長期にわたる治療により、骨折の予防に有効だと認められています。もちろんカルシウムの豊富な食事と、正しい運動により筋力維持は必要要件です。